赤外分光イメージングシステムのご紹介
~ 数ミクロンサイズの微小部分析、異物分析、汚染分析が可能です ~
本システムは、金属材料、半導体材料、電子部品類、セラミックス材料、樹脂材料表面の微小異物や汚染物の化学状態解析、ならびにイメージング解析ができます。
本システムは、金属材料、半導体材料、電子部品類、セラミックス材料、樹脂材料表面の微小異物や汚染物の化学状態解析、ならびにイメージング解析ができます。
機器名 | 赤外分光イメージングシステム |
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型式 | Vertex70 & Hyperion3000 |
メーカー名 | Bruker Optics |
外観写真 | |
このような試験が可能です (用途) | 【数ミクロンサイズ微小部分析、異物分析、汚染分析】 金属部材表面残留の数ミクロン大異物の同定とその分布状況解析(イメージング解析)やナノメートル厚の汚染物分析およびイメージング解析。その他、樹脂表面汚染物、フィルムや塗膜剥がれ解析、セラミックス部材表面解析への適応も可能です。 |
特徴 | ・本システムは、FPA(Focal Plane Array)二次元赤外線検出器を有し、一度に複数の赤外線スペクトルの取得ができることを特徴としております。本システムでは、64×64素子のFPA検出器を搭載しているため、64×64=4096素子数に対応する赤外線スペクトルとその二次元像を数分程度で取得できます。本システムの主な応用は、金属部材表面残留の数ミクロン大異物の同定とその分布状況解析であり、その他、フィルムや塗膜などの樹脂部材やセラミックス部材表面解析への適応も可能です。 ・本システムは各種対物鏡を有しており、具体的には、通常の15倍対物鏡、36倍対物鏡、高感度反射対物鏡(15倍)、内部反射(ATR)対物鏡(20倍)です。15倍対物鏡は、およそ170ミクロン(一素子あたり2.4ミクロン)平方領域、36倍対物鏡はおよそ70ミクロン(一素子あたり1.1ミクロン)平方領域の測定が可能です。すなわち、36倍対物鏡によれば、微細試料の測定精度が向上いたします。但し、実際の空間分解能は赤外光入射角度および波長に依存するので、両対物鏡ともに数ミクロン程度の空間分解能ですが、内部反射対物鏡および高感度反射対物鏡を用いた場合には空間分解能はさらに向上いたします。また、内部反射対物鏡は、内部反射媒質(ゲルマニウム)を上部に収納することにより外部反射対物鏡として使用することもできます。また、オートステージ走査機能と併用することにより、数100ミクロン以上領域のイメージング&マッピング測定も比較的短時間での測定が可能になります。 |
仕様 | ・中赤外、近赤外線領域の赤外スペクトル測定 ・赤外顕微鏡による10ミクロンサイズの赤外スペクトル測定 ・FPA二次元検出器による数ミクロンサイズ試料の赤外スペクトル測定 およびイメージング解析 ・高感度反射対物鏡による金属表面数ナノメートル厚試料の微小部分析 およびイメージング解析 ・ATR対物鏡によるミクロンサイズの赤外スペクトル測定およびイメージング解析 ・オートステージ機能による広範囲イメージング測定 |
利用例 | 【アルミ合金表面点在物のFPA-IR測定結果】 右上は点在物の光学顕微鏡写真。左上はIRスペクトル1644~1550cm-1領域の吸光度面積の分布像(イメージング像)。下図は、左上交差点のIRスペクトル。 試料はアルミ合金であり、洗浄後の表面に数ミクロン大の異物が点在しておりました。通常の顕微外部赤外反射分析法では測定が困難であったので、本システムを外部反射法で適応いたしました。その結果、数ミクロン大の点在物は、水酸基および重炭酸塩類を主体とするものでした。そして、数ミクロン~10ミクロンの空間分解能でその分布を明確に確認することができました。用いた対物鏡は、15倍対物鏡です。 【樹脂塗装界面のFPA-ATR-IR測定結果】 左図は、エステル基吸光度面積のイメージング像。右図は、左図各部位のIRスペクトル 携帯電話樹脂塗装品塗装界面を測定した例です。基材はABS/PMMA樹脂で塗装アンダーコート10ミクロン厚を測定した結果です。10ミクロン厚のアンダーコート層の区別が数ミクロン単位で解析できた例です。 |
設置場所 | 群馬産業技術センター(前橋) |
担当係 | 材料解析係 |
連絡先 | TEL:027-290-3030 |
導入年度 | 2008年度 |
補助事業名 | 財団法人 JKA補助事業 |