表面観察試料作製装置のご紹介
~ 試料断面の精密な表面研磨ができます ~
本装置は、電子顕微鏡などで観察する試料断面のイオン照射を用いた低ダメージ・精密研磨に利用します。
本装置は、電子顕微鏡などで観察する試料断面のイオン照射を用いた低ダメージ・精密研磨に利用します。
機器名 | 表面観察試料作製装置(クロスセクションポリッシャ) |
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型式 | SM-09020CP MarkII |
メーカー名 | 日本電子株式会社 |
外観写真 | |
このような試験が可能です (用途) | 【試料の断面研磨を行います】 めっき部品などのめっきと母材界面を、走査型電子顕微鏡を用いて観察する場合、観察試料は切断、研磨して平滑な断面を出す必要があります。その際、めっき膜が非常に薄かったり、母材との硬さが大きく異なるなどの試料では、均一な機械研磨が難しくなります。 本装置は、砥粒による摩擦研磨ではなく、アルゴンイオンによるスパッタを用いて表面の研磨を行いますので、上記の様な試料でもきれいな断面を作ることが出来ます。 【めっきの厚さ測定に利用できます】 イオンビームは試料表面に対して直角なので、垂直な断面が得られ、正確な厚さ測定が可能です。 |
特徴 | 電子顕微鏡観察用試料を作製する場合、通常は試料をエポキシ樹脂などに包埋し、表面の鏡面研磨を行います。しかし電子部品などの様に、樹脂と金属(ハンダ材)が混在していたりする試料の場合、試料中で硬さの異なる部分が存在し、表面を均一に研磨することが難しくなります。また試料中に介在する異物部分の断面を出したい場合なども、目的部分を研磨によって露出させることは、熟練を要する大変難しい作業となります。 今回導入されました表面観察試料作製装置は、電子顕微鏡観察用試料を作製する装置ですが、砥粒による研磨ではなく、アルゴンイオンビームを用いたエッチングによる研磨を行います。 |
仕様 | ・イオン加速電圧:2~6kV ・イオンビーム径:500μm(半値幅) ・ミリングスピード:1.3μm/min ・最大搭載試料サイズ:幅11mm×長さ10mm×厚さ2mm ・使用ガス:アルゴンガス |
利用例 | 【研磨試料の走査電子顕微鏡写真】 実際に研磨を行った試料の走査電子顕微鏡写真を示します。この試料はアルミ箔の上にDLC膜をコーティングしたものです。薄く、硬度の違う材質ですが、綺麗な断面が観察出来ます。 |
設置場所 | 群馬産業技術センター(前橋) |
担当係 | 材料解析係 |
連絡先 | TEL:027-290-3030 |
導入年度 | 2008年度 |
補助事業名 | 財団法人 JKA補助事業 |