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熱脱着ガスクロマトグラフ質量分析装置&液体クロマトグラフ質量分析用イオン化システムのご紹介

〜 金属部分の洗浄度評価、有機系工業材料中の添加剤分析が可能です 〜


本システムは、金属部品に付着した残留油分、プラスチック・ゴムなどの有機系工業材料の添加剤、水中および環境中に含まれる低分子量の有機化合物などの分析に使用します。また、各種材料から発生する揮発成分の分析、臭い分析にも用いることができます。

機 器 名 熱脱着ガスクロマトグラフ質量分析装置&液体クロマトグラフ質量分析用イオン化システム
型 式 Combi PAL / CP-3800 / 320-MS & 320-MS Electrospray Interface
メーカー名 VARIAN, CTC ANALYTICS
外観写真 外観写真
このような試験が可能です
(用途)
【金属部分の洗浄度評価、有機系工業材料中の添加剤分析 他】
金属部品に付着した残留油分、プラスチック・ゴムなどの有機系工業材料の添加剤、水中および環境中に含まれる低分子量の有機化合物などの分析に使用します。また、各種材料から発生する揮発成分の分析、臭い分析にも用いることができます。
 複数の試料導入システムとカラム切換バルブを有するため、固体・液体・気体の各状態の試料に対応可能です。さらに質量分析計を2つ有するため、MS/MS分析が可能です。
 さらに、液体クロマトグラフ質量分析用イオン化システムを有しているため、ガスクロマトグラフ質量分析計では分析が困難な難揮発性有機化合物の定性や定量、未知物質の構造情報の取得も可能です。
 例えば、金属部材加工油中の各種添加剤や洗浄剤の分析、樹脂部材に含まれる各種添加剤の分析、金属部品類における導通不良原因物質の同定、半導体・ディスクなどの表面汚染物質の同定に用いています。
特 徴 液体クロマトグラフ質量分析用イオン化システムは、平成19年度に導入したトリプルステージ四重極型質量分析計(VARIAN製320-MS)に取り付けることで、ガスクロマトグラフ質量分析(GC/MS)では測定が難しいとされる難揮発性物質の構造推定が可能となります。
イオン化法としては、大気圧イオン化法に類別されているエレクトロスプレーイオン化(ESI:Electrospray Ionization)法が用いられています。

【ESIイオン化法の原理】
ESIイオン化法の概要をFig.1に示します。LCまたはシリンジポンプから送られた化合物溶液が、正または負の高電圧を印加したスプレーニードルに導入されます。ここで、ニードル先端にかかる強い電場のため、先端部溶液に正、負のイオンが分離します。電圧の印加により、溶液表面に正または負のイオンが集まり、対極電極のスキマーに引き寄せられ、ネブライザーガスのスプレーにより帯電した微細な液滴が生成されます。この液滴からドライガスにより溶媒が蒸発し、液滴が小さくなることで、電荷密度が増加します。そこで電荷の反発が起こり、液滴が分裂します。この脱溶媒・分裂が繰り返されて、最終的に液滴からイオンが脱離することで、イオン化が行われます。ESI法は、極性のある化合物のイオン化に適しています。

ESIイオン化法の原理
Fig.1 ESIイオン化法(正イオンモード)
仕 様 ・複合オートサンプラー Combi PAL
(Static Headspace, Liquid Injection, SPME, ITEX Extraction)
・ガスクロマトグラフ CP-3800
・クイックスイッチバルブ
・トリプルステージ四重極型質量分析計 320-MS
・DIPプローブ
・320-MS LC/MS用ESIイオン源 一式
利用例 【γ-アミノ酪酸の分析】

移動相を連続的に流れる中に測定サンプルを導入して分析を行うフローインジェクション法でγ-アミノ酪酸(GABA,C4H9NO2,分子量:103.12)の標品を分析した例を紹介します。移動相にはアセトニトリルを用い、LCポンプを用いて0.2 mL / minの流量とした。イオン化法はESI法とし、ネガティブモードで測定を行いました。標品はアセトニトリルを溶媒として約10 ppmとなるように調製し、サンプルループを用いて5 μL注入しました。質量分析計の測定質量範囲はm/z = 80-250に設定しました。
Fig.2に、フローインジェクション法を用いたESI-MS分析におけるトータルイオンクロマトグラム(TIC:Total Ion Chromatogram)[上]と得られたピーク1Aのマススペクトル[下]を示しました。
検出されたm/z = 102のマススペクトルは、GABAからプロトン[H+]が脱離したものと考えられます。また、2分間の分析時間内に2回注入を行い、再現性が得られていることも確認しました。

マススペクトル

Fig.2 フローインジェクション法を用いたESI-MS分析における
   TIC(2回注入)およびTIC成分(1A)のマススペクトル

ESIイオン化法はフラグメントが発生しにくいソフトなイオン化法であるため、化合物の分子量情報が得られます。また、この測定は2分以内で終了しています。今回はGABAで分析を行いましたが、金属等材料表面の付着物や添加剤、メッキ処理後の残留物で、ESIイオン化法でイオン化される化合物であれば溶媒に抽出して注入するだけで迅速に分子量情報を得ることができます。必要であれば、LCを用いて分離して各ピークのマススペクトルを得ることも可能です。また、MS/MS分析を行うことにより、フラグメントイオンからのライブラリ検索を行うこともできます。産業技術センターで所有している赤外分光分析装置(IR)、液体クロマトグラフ飛行時間型質量分析計(LC/TOF-MS:Liquid Chromatograph/Time-Of-Flight Mass Spectrometer)、各種ガスクロマトグラフ質量分析計(GC/MS:Gas Chromatograph/Mass Spectrometer)などと組み合わせることにより、未知化合物の同定に力を発揮します。
設置場所 群馬産業技術センター(前橋)
担 当 係 環境・エネルギー係
連 絡 先 TEL:027−290−3030
依頼試験
手数料
・ガスクロマトグラフ質量分析(定性)
    1件につき、16,400円
※ライブラリ検索最大5成分。超えるときは1成分3,080円追加。
・ガスクロマトグラフ質量分析(定量)
    1成分につき、14,000円
・その他の分析(精密質量分析)
    1件につき、19,000円
機器開放
使用料
・熱脱着ガスクロマトグラフ質量分析装置
  1時間につき、4,110円
・液体クロマトグラフ質量分析用イオン化システム
  1時間につき、1,950円
導入年度 2008年度
補助事業名 財団法人 JKA補助事業